鈴木政吉ヴァイオリン(Geige)

 修理に来たスズキヴァイオリンです。かなり古いものでラベルから判断すると明治後期のものだと思います。興味深いのは、Einlage(パフリング)が裏板のみに入っていて、表板は書いてあります。以前修理したPaolo A Testoreは、逆で表板のみEinlageが入っていました。政吉翁は意識したんですかね?(笑)当然ご自身の作ではありません。良く見ると裏板に比べて表板の作りが悪く製作パターンも違うので交換されている可能性が強いですね!私の祖父(明治28年生)は、趣味でヴァイオリンを弾いていたので、こんな楽器を持っていたのかと思うと感慨深いものがあります。